23AW総合カタログ
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俳優、モデル、インディペンデントマガジン『EA Magazine』の編集長など、多岐にわたり活躍する山本奈衣瑠さん。今回山本さんは、普段から撮りためている写真を使い、Printstarとɡlimmerそれぞれのブランドでオリジナルウェアを制作した。2アイテムは、山本さんが初めて1人で制作した最新のZINE『Untitled Creations.』のグッズとしてオンラインで発売されている。このZINEは山本さんが街中や仕事現場で見つけてiPhoneで撮影した「名のない作品たち」をまとめたもの。「街を歩いていると、本来ゴミだったり、何の価値もないとされているものだったりが溢れているんですけど、私にはそのものの質感や色、配置などでただのゴミには見えない瞬間があるんです。そんなものに強く惹かれていて、いつも『このものたちの名前はなんだろう』って考えていました」。今回のオリジナルウェアでも、この名のない作品たちをコラージュさせ、新たな作品へと昇華させている。Printstarで制作したのは、ダスティピンクのロングTシャツ。バックには、ZINEの表紙にも使われている、カメラとパソコンを繋ぐコードの写真が大きくプリントされている。刺繍された英文を見ると、胸元には「Meaninglessness has a touch of existence.(無意味は存在の肌触り)」、バックには「Who drew this(誰が描いたの)」。この写真と連動するメッセージだ。「よくホースやコードの写真を撮るんですけど、描いてって言われても描けないこの線のドローイングに対していつも『これ誰が描いたの』って思うんです。多くの人からは無意味だなと思われるものでも、私の心はざわついているし、その時点でそのものの存在に触れている気がしています」。Printstarとɡlimmerで制作した最新ZINEのグッズウェアZINEの表紙をプリント大切な言葉は刺繍で4

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