初は、まったく違うビジネスだった。

トムスの創業メンバー、武田です。会社を立ち上げる前は、大阪でノベルティの企画会社に勤めてました。ペットボトルについてる景品とか作ってたんです。そこに現会長の坂下が営業に来たのが、最初の出会いですね。インパクトは絶大。人間性や物事の考え方がおもろい人やなーって、ついつい呑み仲間になってしまった(笑)。その頃、彼の頭の中にあったのは、特殊繊維タイベックをつかったウェアビジネス。原発で着る特殊なスーツや消毒薬散布用のつなぎなど『プロテクター衣料』と呼ばれるものを作ろうとしてたんです。それで「仲間にならんか」という話が、僕と仲間に来た。毎晩のように居酒屋で呑み明かしては、お互いの夢を語り合ってましたね。当時28歳。そこからすべてが始まりました。

上昇気流は、どこから来たか。

最初の難関は、ビジネスモデルの問題。その頃は、プリンタブルビジネスを確立してませんから、企画/プレゼンしてYesかNoかという世界。景品つくったりウェアを作ったり。計画なんてものはありません。伸るか反るかなんて予想できないんですから。それで、思い切って景品づくりをやめました。ウェア一本でSPアパレルメーカーになろう。ウェアをメディアとして捉え、企業宣伝などに活用してもらおう。受け身のスタイルから攻めのスタイルへの大転換。ワクワク半分、ドキドキ半分。結果は…もちろん、大成功。スポーツメーカーに大手家電メーカーなど、多くの企業から引く手数多。追い打ちをかけるようにJリーグバブルが到来し、オリジナルウェアの発注がバンバン押し寄せてきました。

マジックのようなビジネスモデル。

ウェアをメディアと考える。それは、在庫を抱えることをプラスに変えてくれるマジックのようなビジネスモデル。真っ白なTシャツは、ブランドを経由すれば若者たちの元へ。スポーツメーカーを経由すればサポーターの元へ。行先は自由自在。直接、個人の元へ渡ることもある。だから、トムスでは1枚から発注を承っています。そのサービスを、もっと世の中に浸透させていくこと。それが今後のテーマです。“加工技術は折り紙つき”ですから、どんなお客様が相手でも大丈夫。きっと満足していただけます。もちろん、日本のみならず世界中で。だってそうでしょ。Tシャツは、誰でも着るんですから。