「自分らしさ」を求める人の心が土台のビジネス。

「プリンタブルビジネス」というのは、成熟した社会のビジネスモデル。社会が成長するときというのは、みんなブランドものをほしがる。成長のシンボルとして。ところが社会が成熟すると、人の指向が多様化する。自分らしいものを欲しくなる。ある意味、人間のそうした本性に根ざした商売と言えます。だからこれからはBRICSやG20と言われる経済成長圏に打ってでる。成長から成熟へ。そして多様化へ。プリンタブルとは「自分らしさ」を求める人の心が土台のビジネスなんですね。

丸い奴より、カドのある奴。

これからはグローバルに通用する人、そして多種多様な人材を支える組織が非常に重要になってくる。でも、基本的な考え方に変わりはない。どこをきっても同じような人が出てくる金太郎飴みたいな会社にはなってほしくない。丸い奴より、カドのある奴。キリンもいて、ゾウもいて、の動物園みたいな会社。そんな個人の想いと組織の方向性がどう調和させていくかが難しいとは思いますが。わし、もう社長を退いて、会長やから知らんけどな(笑)。

折れない心、反骨心をもて。

もともとトムスという会社をつくったのは1981年。私が32歳のとき。会社で働くことに嫌気がさして、立ち上げた。人にしばられるのが嫌いやと言ったら大人げなく聞こえてしまうけれども、自分の根っこには大きな権力や権威への、無意識の抵抗がある。だからこれからのトムスを背負う若い人たちにも、どこかで反骨心を期待してしまう。ナニクソと折れない力。重要です。社会ですら荒波なのに、世界という大海原に出ようとしているその時なんだから。

「強い会社」だからこそ、「強い個」が必要。

プリンタブルビジネスもトムスという企業も、これから先、よりバブリックに価値ある存在になっていくと思う。そのステージに向けて、今は、人に投資していく時。大切な採用だと思っている。トムスは無借金経営で、リーディングカンパニーで、ポテンシャルもある。だからこそ、若い子に言いたいのは、会社に依存せず、強い個であれ、ということ。家族や大事な人を支えられる力をちゃんとつけなさい、ということ。そのためには汗をかくことやね。力仕事で出る汗でもいい、冷や汗でもいい。若いうちは、いろんな汗をかく。いま、大学の試験受けたらほとんどの人、落ちると思う。でも、自転車にはみんな乗れる。つまり、体で覚えた物事は、本当の力になる。汗かけ、恥かけ、ベソかくな。それが、生きる力ってやつだと思います。